職場環境

「できない自分はダメ」なのに「できる自分も怖い」 職場で苦しくなるダブルバインドの正体と抜け出し方

「できない自分はダメ」
「でも、できるようになるのも怖い」

この2つが同時に心の中に存在して、苦しくなる人は少なくありません。

実はこれ、心理学では **ダブルバインド(二重拘束)**と呼ばれる状態です。
相反する2つのメッセージに挟まれて、身動きが取れなくなることを指します。

頭では
「成長したい」
「できるようになりたい」

と思っているのに、

心は
「できるようになったら、もう助けてもらえない」
「丸投げされて、1人で抱えるのは怖い」

とブレーキをかける。

頑張りが足りないわけでも、弱いわけでもありません。
これは、心が“自分を守ろうとしている”自然な反応です。

職場で起きる「できない自分」と「できる自分」の板挟み

実際、こういう現象は職場で起こりやすいものです。

  • 苦手な仕事でも、できると任される
  • 「分からなければフォローするよ」と言われても、誰も助けてくれない
  • ミスをすれば責められる
  • 周りは仕事が集中しているのを知っていても、見て見ぬふりをする
  • 「業務命令だから断れない」と言われ、選択肢がなくなる

できないと責められる。
できると、もっとやらされる。
断ることもできない。

この状況で頑張ってしまった人は、次第にこう思うようになります。

「できないままの方が安全だ」

だから、心は矛盾したサインを出します。

「できない自分はダメ」
なのに
「できる自分も怖い」

これがダブルバインドです。

ダブルバインドが生まれる職場環境

ダブルバインドは、個人の問題ではなく、環境が作り出すものだと言われています。

特に、こんな職場で起こりやすいと言われています。

✓ フォローすると言いながら、実際は放置される
✓ できないと責められ、できると丸投げされる
✓ 断る選択肢を与えられない
✓ 相談しても「それくらい自分で考えて」と突き放される

こうした環境では、どう行動しても「間違い」になってしまい、心は安全な場所を見つけられなくなります。

私も職場で同じ経験をしました

私自身、職場でこう感じていた時期がありました。

  • 自分がもっと優秀なら、すぐにできるはず
  • できないなんて言えない、情けない
  • でも、できるようになったら丸投げされる
  • 断ったら何を言われるか怖い
  • 誰かに相談したくても、「甘えてる」「能力がない」と思われるのが怖い
  • 孤独で、誰にも頼れない

少しできるようになると、「じゃあもう全部やって」という空気ができあがり、フォローしてくれる人はいなくなる。

限界がきて辞めようと思っても、抱えている仕事が多すぎて引き継ぎが困難。

達成感も喜びもなく、「もうこれ以上できない」という消耗感だけが残る。

そんな中、私は信頼できる人に話を聞いてもらいました。

気持ちを受け止めてもらいながら話すうちに、もつれていた感情がほどけていきました。

そして、はじめて気づいたんです。

「全部、自分が悪いわけじゃなかった」
「相手の態度がおかしかった」
「私はひとりで抱えすぎていた」

でも同時に、こうも気づきました。

人は、変えられない。
どれだけ傷ついても、
どれだけ理不尽でも、
相手の態度も、性格も、考え方も変わらない。

私は、変えられないものに、
ずっと自分をすり減らしていたんです。

ダブルバインドから抜け出す方法

人は変えられない。
でも、自分の環境や関わり方は変えられます。

断っていい。
助けを求めていい。
できないと言っていい。
途中でできなくなってもいい。

そして、こう思えるようになりました。

できてもできなくても、私は私。

人の反応で選択するのではなく、自分の意思で選んでいい。

「責任は私ひとりで抱えるものじゃない」

そう思えた瞬間、心がすっと軽くなりました。

具体的にできること

ダブルバインドから抜け出すために、こんな行動が助けになります。

  1.  自分の限界を認識する
    「もう無理」と感じたら、それは心からのサイン。
  2.  境界線を引く
    「ここまではできる、ここからは無理」と線を引く。
  3.  助けを求める
    信頼できる人に話す。一人で抱え込まない。
  4.  選択肢を自分で作る
    「断れない」と思っても、実は選択肢はある。

一人で抱え込まず、安心できる場所を持つことの大切さ

苦しい状態にいるとき、人は客観的に状況を見られません。

「自分が悪い」
「もっと頑張らなきゃ」
「迷惑をかけてはいけない」

そんな思い込みで、ますます苦しくなります。

だからこそ、安心して話せる場所が必要なんです。

誰かに気持ちを受け止めてもらうだけで、

  • 自分を責めていた気持ちがほどける
  • 事実と思い込みの区別がつく
  • 相手の問題と自分の問題が分かれる

そして、自分の心を守る選択ができるようになります。

苦しい状況で耐えることが強さではありません。

安心できる場所を持って、自分の状況を正確に見ることができるのが本当の強さです。

最後に:頑張りすぎているあなたへ

「できない自分はダメ」
「できる自分も怖い」

その板挟みで苦しんでいるのは、あなたの心が弱いからではありません。

あなたが「ひとりで抱えすぎていた」だけ。

安心できる場所があれば、人は変わっていけます。
何度だって、やり直せます。

必要なときは、頼ってくださいね。


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